中勘助 『銀の匙』

 

銀の匙 (岩波文庫)

銀の匙 (岩波文庫)

 

言葉がぺったりとはりついてくる。

最初はうっと喉が詰まった。

いつの間にかひしひしともたれていて、少し汗ばみながらまどろんでいた。

 

少し寝ぼけて解説をめくっていたら、初出が大正とあり驚いた。

 

一冊丸ごと信じられず、読み返す通勤電車。今度は涙が押し出されそうになった。堪えるのに結構なエネルギーを使う。

 

夏の瞑目。

一燦。