チューリヒ美術館展

チューリヒ美術館展

国立新美術館。観てきた。

 

朝一で入って、最後の部屋から逆走する流れで見て、何周かしてきた。

モネの大きな睡蓮、度肝を抜かれた。ポスターで見ていたのと全然違う。

四方を取り囲む壁が邪魔くさく、どうにかこの色彩で耳まで覆ってしまいたくなった。限界まで絵に近づこうとしたら、止められてしまった。仕方ないので、手元の作品リストを丸め、そこから覗き込んだ。

パターンで良いから、天井地面四方全てをこの絵で覆った中に入ってみたい。

いやもういっそ、この色彩を水に流し込み、そこにどぶりと浸かってごくごく飲んで体の中までこの色でいっぱいにしてみたい。おいしそう。

この作品に終わりがあるというのが、信じ難い。違和感。次は双眼鏡を持っていく。そうしたら他のものは目に入らない。

 

かなり素通りされていたが、ロダンがモネの後ろに控えていた。ロダン、抱き枕にしてみたい。ぺたぺた触りたい。

 

あまり意識していなかったココシュカとホドラーがツボに入った。

ホドラー、何かに似ているな、と思ったら、そうだ詩歌だ。パラレリズム(平行主義)というらしい。リズムがあるのだと。絵画の韻だ。

ココシュカはどういったらよいのか、まだわからない。

 

ヴァロットンは、三菱の方では何となく間延びした気分になったのが、このくらいの作品数だとぴりりスパイス気持ちがいい。

気持ちがいいといえば、レジェ、いい。塗りがきれい。

 

バルラハの難民、模刻してみたい。堅そうな木。図録だとお腹側しか見られないのが残念。背中側の流れがキモだと思う。後ろからずぅ、と眺めるのが良い。

 

図録の表紙は三種類あった。モネと、ゴッホセザンヌモンドリアン&クレー。

モネ以外は数量限定だそう。ゴッホにした。今回出てきたゴッホは、エネルギーを冷静に組み立てているように見えた。画圧のバランスがよくって、独特の不安定さがない。グッズになっていてもあまり違和感がない。このままだったら、もう少し売れたかもしれない。その後、残っていたかはわからないが。

 

マグリット、もっと見たかった。しんしんとする。